2007年12月16日

キンモクセイ「二人のアカボシ」

 先日ベストアルバム「ベスト・コンディション~kinmokusei single collection~」 が発売されたのですが、週間チャートTOP30に入って来ず残念でした。01年にデビュー、翌年の「二人のアカボシ」のロングヒットで良質ポップスの担い手として期待されたキンモクセイ。この曲で02年のNHK紅白にも初出場しました。今回は彼らを取り上げたいと思います。

 大瀧詠一から松本隆×筒見京平まで、70~80年代の歌謡曲やスタンダードニューミュージックのおいしいところを引き継いだサウンドは、何かと尖ったギターサウンドや、逆に横揺れリズムが主流のJ-POP界では異色の存在でした。鍵盤楽器とギターの両方を扱えるメンバーがいることで、バンドといいながら器用にいろんなタイプの曲をこなせるところも彼らの強みでしょう。

 この曲も、スライドギターで懐かしめな雰囲気を増幅しつつ、伊藤の特徴あるなめらかなボーカルが縦横無尽に走るメロディーになっています。さらに、Aメロ-Bメロ-サビと構成がきっちりしているのは歌謡曲が下地にあるからでしょうか。CDジャケットのデザインが「チャルメラ仕様」になっていて、懐かしさをとことん感じさせる企画力にも感心したものです。特にここがキャッチーという決めフレーズがあるわけではないけど、通して聞いて耳に残るというのは別の意味で難しいこと。それをメジャー2ndシングルで難なくこなしているところに、彼らのポテンシャルの高さを感じたのですが・・・

 その後、1stアルバムあたりまでは勢いを感じたのですが、ポップス冬の時代、さらには「人とコウモリ」「さらば」など、ややマニアックな方向に走ってしまったせいか、その後のセールスはジリ貧になっていきます。昨年からはシングル年1作、さらにアルバムは今春のカバーにこのベストと、オリジナルが05年末から出ていないのも気になります。年明けからベスト盤中心のツアーが行われますが、それ以降活動縮小にならなければいいのですが。
ベストコンディション~Kinmokusei single collection~(初回生産限定盤)
BMG JAPAN
posted by 覆面Z at 21:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 覆面的温故知新 | 更新情報をチェックする

2007年12月02日

広瀬香美「ロマンスの神様」

 冬の定番曲といえばクリスマスものが多いが、特に90年代のCD全盛期は、スキーやウィンターリゾートをイメージさせる曲が多く生まれた時期でもあります(その意味では、ユーミンなどはかなり時代を先取りしていたんだな、と改めて感じる・・・)。その代表アーチストのひとりが、アルペンのCM曲=冬の定番ソングとなった広瀬香美。中でも「ロマンスの神様」(93年)は本人最大のヒットとなり、バブリーな時代背景とも切っても切れない代表曲となりました。その後01年まで毎年CMタイアップが続いたことからも、この曲の多大なる貢献度がわかります。

 詞の設定はOLが合コンさながらに理想の男性とのめぐりあいを夢見る、今から考えてもあけすけな内容。トレンディドラマ全盛期のこの時期には、大勢でカラオケに行って歌える、みんながイメージを共有できる世界観の曲が求められていたから、その意味では非常によく作りこまれている曲。加えて彼女の異常なほど広い音域を駆使したボーカル。この後TKブームに入り、globeや華原朋美などさらに高音域を極める流れが続いたことからも、流れを先取りしていたのだと思います。
 サウンド面はギター音が加わりつつも基本はデジタルサウンド。その後の彼女のサウンドも大きく変わらす、テンポをスローやミディアム、調をマイナーやメジャーに振ることでバラエティーに富んだ印象を与えています。細かいところを見ていくと手グセが結構見えてくるのですが。

 当時はライブ活動はおろか、深夜のテレビ番組でも歌わない(ノドのために)、アーチストとしても珍しい存在でした。2000年頃からは、自身が指導する音楽学校のかたわら、マイペースで創作活動を続けています。今年初めに冬ベスト盤が出たのですが、何と記事執筆中に、そのままずばり「アルペンベスト」なるものまで発売されることがわかりびっくり(12/5発売)。改めて冬気分に浸るにはちょうどいい作品かも。
Alpen Best-Kohmi Hirose
ビクターエンタテインメント
ロマンスの神様
ビクターエンタテインメント
posted by 覆面Z at 20:10| Comment(2) | TrackBack(0) | 覆面的温故知新 | 更新情報をチェックする

2007年11月25日

FLYING KIDS「ディスカバリー」

今年はEvery Little Thing「恋をしている」のヒットを生み出したサッポロの季節限定ビール「冬物語」。過去にも、今回ELTがカバーしている槇原敬之「冬がはじまるよ」のほかに、カズン「冬のファンタジー」、Dual Dream「Winter Kiss」、田島貴男&高野寛「Winter's Tale」などを生んでいる、隠れた「名曲タイアップCM」だ。そんな中、今回は惜しくも98年に解散、その後は浜崎貴司がソロとして活躍しているFLYING KIDSの「ディスカバリー」を取り上げたい。ちなみにこの曲は96年のCMタイアップ曲。

 彼らはバブル期に全盛を極めたテレビ番組『イカすバンド天国』(イカ天)出身。初の5週連続勝ち抜けを達成、7人という大編成で「幸せであるように」(90年)でデビューした。パンク系やヘビーロックバンドが多かった中、彼らの音はソウルで武骨な歌が真ん中にあり、イカ天バンドの中でも異色の存在だった。また、詞も単なるラブソングではなく、自分の中に湧き上がる欲求を清濁併せ呑む内容だったり、ちょっとだけ哲学的考察に入ってみたり。そんな長所は残しつつ、徐々に音が洗練されていった中でのリリースがこの曲だったような気がする。

 曲のテーマは「ふたりにとって大切なものをつかみとる」。そういう意味では比較的直球な曲だろう。アレンジは分厚いシンセから始まり、打ち込みっぽいリズム&歪んだギターと絡みながらイントロが進んでいく。抑揚のないAメロ、メロが上下するサビ、高音でピークに達する大サビとかなり凝った設定。他のCM曲もそうなのだが、多分にCM用に作りこまれているのだろうか(そういえば槇原の曲も「ビールを飲む横顔がいいね~」と突然ビールが出てくる^^;)。バンドらしいけどバンドらしくない音。最近、キーボードが正メンバーとしているバンドが再び増えてきたこともあるし、90年代の音楽を語るにあたってもっと注目を浴びてもいいバンドだと思う。
BEST OF THE FLYING KIDS これからの君と僕のうた
ビクターエンタテインメント
ディスカバリー
ビクターエンタテインメント
posted by 覆面Z at 20:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 覆面的温故知新 | 更新情報をチェックする

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