2008年03月02日

村下孝蔵「初恋」

 今年に入り、Acid Black CherryのC/Wに続いてGOING UNDER GROUNGもシングルでカバーすることが決定した村下孝蔵のヒット曲「初恋」(1983年)。平川地一丁目のように、明らかにルーツ音楽が彼にあるような場合は別として、バンド系ボーカリストからもカバーされるこの曲の魅力は何かのか、ちょっと書いてみたいと思います。

 79年にレコード会社のオーディション合格、翌年デビュー。「ゆうこ」(82年)あたりから、有線や当時活動拠点としていた広島を中心に話題を集めるようになり、この曲で一躍全国区に。当時ほとんどテレビに出なかったのですが、学生時代に水泳選手だった体格の良さからは予想できない、あたたかく繊細なボーカルが印象的でした。

 ソングライティングの面でも、童話の一場面を切り取ったような叙情的描写、日本語を重視しときに古風な言い回しも用いたフレーズ、歌謡曲のわかりやすさとフォークや洋楽などのバックグラウンドをうまくミックスさせたサウンドは、まさに彼独特の世界でした。メジャーな曲でもどこかマイナーな印象、マイナー曲でもどこかに前向きな印象を感じる曲が多いのもそのせいでしょう。ジャケ写に多く使われた切り絵の世界ともマッチしていたと思います。

 まさに「歌人」と呼ばれた彼ですが、46歳の若さで急逝(99年)。でも「初恋」というシンプルなタイトルながら、その後これを超える曲が現われていないことこそ、彼の作品の真骨頂ではないかと思います。
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posted by 覆面Z at 20:28| Comment(4) | TrackBack(0) | 覆面的温故知新 | 更新情報をチェックする

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