2008年01月28日

安全地帯「あの頃へ」

 今年の覆面的温故知新は、80年代~90年代に活躍したアーチストの中で、個人的に印象煮残っている曲について書いていきたいと思います。第1回は玉置浩二をボーカルとするバンド・安全地帯。「ワインレッドの心」(83年)でブレイク、数々のヒットを飛ばしつつ88年に活動休止を宣言。その後90年~、02年~と2度の再結成を経て今に至っています(現在はソロ活動中)。かつて井上陽水のバックバンドをつとめていたと書くと、「バンド」という言葉の今のイメージからは違和感があるかもしれませんが、歌謡曲とニューミュージックとAORのいいとこどりをした洗練されたサウンドが印象的です。

 「ワインレッドの心」の頃の玉置氏はメイクも濃く、男女の情事を歌った内容からも「夜にスナックのカラオケで歌われる音楽」的印象が強かったのを覚えています。時に囁くような粘着質なボーカル、多くの曲で作詞のタッグを組んだ松井五郎氏の生み出す世界観も大きかったと思います。再結成されてからの彼らは、「情熱」のような力強い曲もレパートリーの一角を占めるようになりましたが、全盛期のマイナーな刹那さと日本的情緒をうまくミックスさせた名曲が「あの頃へ」(92年)だと思います(実際この曲は日本酒のCM曲として使われました)。

 構成はAメロ×2+サビのシンプルな構成。歌詞も決して長くない中で、冬の和の情景と「君」への思いを織り成すことに成功しています。「あの」「いつか」などの単語の多用により、抽象的ながらイメージを広げることに成功していると言えるでしょう。Aメロからメロディーが結構動いているので、前半から適度に緊張感がある曲にもなっています。この頃の玉置氏の曲は、アコギアルペジオの弾き語りモード曲や、完全なシャウト系バンドサウンドと色合いがはっきり分かれるものが多いので、王道的なこの曲はむしろ少数派の方に入るかもしれません。

 彼の作品は、私の部分が結構ストレートに出てしまうタイプなのかもしれません。バンドのアルバムは昨年復刻されましたが、最近は再び自然派志向のソロの弾き語りモードに入っているようです。個人的には同年代のアーチストが再評価される中で、役者としても味のあるところを見せた彼の音楽にもそろそろスポットライトが当たってほしいところです。


posted by 覆面Z at 22:38| Comment(2) | TrackBack(0) | 覆面的温故知新 | 更新情報をチェックする

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