2007年09月09日

小田和正「ラブストーリーは突然に」

 16年ぶりのフジ月9主題歌「こころ」が週間チャート1位となり、オリコンシングルチャート1位の最年長記録を大幅に更新した小田和正。アルバムでも同じ記録を獲得しており「2冠」ということになった。「東京ラブストーリー」と「ファーストキス」。やはり彼には、NHK朝ドラより恋愛ドラマの方が合うということか。

 ソロになってからの彼の楽曲、特に最近はどんどん「強く」なってきていると思う。オフコース時代の曲は「さよなら」の「もう終わりだね~♪」にしろ、Yes-Noの「君を抱いていいの~♪」にしろ、主人公の男性にどこか女々しい部分がないとも言えなかった。彼らがメディアにほとんど出ず、勝手なイメージづけをされたがらなかったことが作品と重なってくるのも一因だろうか。
 それがソロになり、インスタントコーヒーのCMに出始めたあたりから、風向きが変わった?と予感するものがあった。個人的には「恋は大騒ぎ」(90年)のシャッフルなど、バンド時代ではありえなかった楽曲だ。そして、その変化とドラマタイアップのオファーへの答えが結実したのが、この「ラブストーリーは突然に」(91年)だと思っている。

 作詞面での言葉遣いは手グセ全開だ。サビの「あの日あの時あの場所で~」に象徴される「あの」「そんな」などの指示語、「僕」「君」「ふたり」の多用、「誰か」「たぶん」などの不特定語の使用など。これが、情景や場面を限定しない普遍的な世界を作り上げる彼の個性なのだ。
 曲の方は印象的なギターのカッティングから始まるイントロで、一気に歌の世界のど真ん中に引き込む構成。歌い出しがサビで始まる効果と同じといっていいだろう。サビまではあえてキー設定も起伏も低めにおさえ、コントラストをより明確にするメロディーの流れ。自然に出てきたものというよりは、タイアップのオファーに答え、売れる曲を最初から狙って作った職人的ワザを感じる作品だ。(この流れがまんま「伝えたいことがあるんだ」に引き継がれ、「ラブストーリー~」超えができなかったのはご愛嬌^^)

 この時に小田氏本人がやりたかった楽曲はむしろ両A面の「Oh! Yeah!」に集約されているのだろう。その後セルフカバーなどを通じて構築してきたバランス感覚と熟練の技が、ここに来て結実したものだと思う。こうなったら60歳代でも1位をぜひ獲得してほしいものだ。
Oh!Yeah!/ラブ・ストーリーは突然に
ファンハウス
K.ODA Oh!Yeah!
ファンハウス
posted by 覆面Z at 21:28| Comment(3) | TrackBack(1) | 覆面的温故知新 | 更新情報をチェックする

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