2007年05月06日

大江千里「これから」

 80年代から90年すぎくらいまでのJ-POPシーンには、アイドルとライブアーチストやバンドの間に「シンガーソングライター」という肩書きがしっくりするアーチストが結構いたように思う。今のアーチストは自作自演にこだわったり、同じジャンルやレーベル内でのアーチスト楽曲提供はあっても、そこを超えてまで活動している人が減ってきているように思うのだ。

 また、ソングライターの中でも決して歌が上手いとは言えないが、その人にしか出せない強烈な個性を持ったボーカリストもいた(今のアイドル、やっぱり昔に比べると格段に歌は上手くなってる。みんな同じように聴こえてしまうことがあるのも事実だけど)。

 僕の中でそんな代表が男性では大江千里だった。彼は決して外見がイケてるわけでもなく、デビュー当時は特に学生あがりの野暮ったい感じが抜けきれていなかった(90年代で言えば槇原敬之か。00年代では思い当たらないのだけど)で、当時の男性ファッション誌やキャンパスライフとのシンクロイメージが先行しがちだったが、間違いなく「シンガーソングライター」であり、彼にしか出せないJ-POPを歌っていたと思う。最大のヒットは「格好悪いふられ方」(91年発売・最高位2位)だが、今回は僕の一番好きな「これから」(88年発売・最高位19位)を取り上げたい。

 この曲は男の失恋がテーマ、かつかなりの「ひきずり」ソングだ。なじみの町から君(かつての恋人)を失って、残像を追いかけながらこれから僕はどこへ行けばいいのだろう・・・内容だけかいつまむと「情けない男」の烙印を押したくなる曲。でも最近の曲にはこの手のものが少ないと思うんだな・・・聴き手のリスナー側の恋愛の形なり、失恋の時の感情にそんなに変化があるとは思わないんだけど、やっぱりプロの表現者として情けない、という取られ方しちゃうのかな。

 彼が鍵盤系アーチストで、今はアコギ系やエレキなどのバンド系が音の主流になっていることも関係しているかもしれない。鍵盤系と言っても山下達郎のような世代にこれを求めるのは難しい話だろうし(青春時代の甘酸っぱい感情を呼び起こすことくらいまでは可能でも・・・)、ギター系アーチストは恋愛系にしろ非恋愛系にしろどうしても「メッセージ」に寄っちゃう傾向があるので。コブクロやゆずも、僕も相手も性善説にたっているという意味ではちょっと種類が違うと思うし。

 うーん、今回はちょっとうまくまとまってませんね。最後に、彼は全盛期の渡辺美里から光GENJIまで幅広く楽曲提供していました。で、提供するとちゃんとそのアーチストの色に染まって、必要以上にライターのでしゃばり感がなかったのも特徴(ここらへんは同じ時期のCHAGE AND ASKAあたりもそうかも)。槇原はそのへん、曲が他人に渡っても最近はすごく「出しゃばってる」のがちょい残念。こういう若いアーチスト出てこないかな・・・(知ってたら教えて下さい^^)
 ちなみに来週は覆面の中での「女性編」やる予定です。
SLOPPY JOEII
エピックレコードジャパン
posted by 覆面Z at 20:07| Comment(11) | TrackBack(0) | 覆面的温故知新 | 更新情報をチェックする

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